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二上山と金剛山

私の職場の窓からは二上山がちょうど、額に入ったように綺麗に見えます。
そして、毎日のように二上山を見ながら四季折々の変化を楽しんでいます。

しかし、本当に二上山が綺麗に見えるのは実は大阪側からではなくて奈良の方から見たときなのです。

二上山はちょっとだけ標高の高い雄岳と、それより少し標高の低い雌岳の二つの山から出来ています。
大阪側から二上山を見ると雄岳よりも雌岳の方が大きく見えて、ちょっとバランスがよくないのです。

しかし、奈良の方から二上山を見ると雄岳が雌岳よりもちょっと大きく見えて二つの山が寄り添っているように見えるのです。
なんとも美しい二上山です。

しかも、最も二上山が美しく見えるのは奈良県北葛城郡の香芝町の辺りなのです。
香芝町はその名前が命名される時には二上町という候補と争ったと聞いています。
私としてはう~ん、残念、二上町の方が良いのにななんて思ったりしたものです。

ところで、私が二上山を見るのに最も好きな場所は大神神社から歩いて15分ほどのところにある桧原神社のところです。
そこは元伊勢といって、大和が一望できるところです。
神社には三つ鳥居があります。
春分の日と秋分の日は三つ鳥居を背中にして二上山を見ると、三つ鳥居(元伊勢)から太陽が昇り、二上山の雄岳と雌岳の間に太陽が沈むのです。
本当に素敵な場所ですよ。

三つ鳥居 二上山

(ちなみに、以前石上神社から大神神社まで歩いた時のブログです。
興味のある方はよかったら読んでみてくださいね。)


本当に山って不思議ですよね。
同じ山でも見る方角が違えば全く違った表情を見せてくれるように思います。

金剛山もまた見る方向が違うと全く違う山に見えるのです。
私が住んでいる大阪側からだと、金剛石(ダイヤモンド)のようにとんがって美しい姿を見せてくれます。

しかし、反対の奈良県側(大和側)から見ると葛城山に続いてなだらかな高台に見えるのです。
山というより、葛城山の続きという感じです。
だから、昔は金剛山も葛城山系のひとつとしての存在でした。
昔の文化の中心が奈良(大和)だったので、金剛山はなだらかな側からしか歴史に登場するチャンスが無かったからかもしれませんね。

古代の人は、山自体を神様としました。
四季折々に山を見ていると、その美しさや荘厳さにまるで山自体が神のように思えるのは太古の人々だけではないのかもしれませんね。
また、日本人は山や海や風など大自然を神として貴びました。

現代人が環境問題に取り組み「地球にやさしい」なんてわざわざ言わなくても古代の人々は今の人よりももっともっと自然と仲良しだったのかもしれませんね。
文明が進んだと驕りがちな現代人も古代の人々に学ぶところは多いのかもしれませんね。





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